通信制高校の生徒数が増加している理由|割合や生徒数ランキングも

生徒数

通信制高校の生徒数は増加している!

高校生のおよそ20人に1人が通信制高校の生徒になっている

少子化の進行に伴い、全国で閉校する全日制高校、定時制高校が相次いでいます。

文部科学省の調査によれば、ここ数年、通信制高校の生徒数はおよそ18万人前後を推移しており、2020年にはついに20万人を突破しました。

これは各年度の5月1日時点での生徒数ですが、通信制高校は年度途中の入学者が多いため、実際には20万人程度が在籍していると考えられます。

たとえば、2017年度には全日制・定時制・通信制高校を合わせた生徒数は345万人でしたが、その内訳は次の通りです。

全日制高校 308万人
定時制高校 8万人
通信制高校 20万人

このように、今や定時制高校よりも通信制高校の生徒数の方が多くなっているのです。

実際、かつては全日制高校に併設されていた定時制高校は次々と廃止されていく一方で、通信制高校は着実に増えています。

参考:文部科学省 高等学校通信教育の現状について

生徒の割合は学年が進むほど多い

通信高校生の学年別の構成比を調べてみると、特に3年生が多いことがわかります。これは全日制高校を中退した生徒が通信制高校に編入してくるためと考えられます。

公立と私立だと私立の方が生徒の割合が多い

また、通信制高校には公立と私立がありますが、特に生徒数の増加が著しいのが私立です。

実際、公立通信制高校の生徒数はわずかな増減を繰り返しながらほぼ横ばいの状態ですが、私立通信制高校の生徒数は平成14年から平成24年までの10年間に約2倍以上も増えています。

おそらく私立通信制高校の学校数そのものが急増したことも一因と考えられます。

通信制高校の生徒数が増加している理由

先生や周囲がいじめ、発達障害などに理解があるから

少子化が進行中であるにもかかわらず、通信制高校では1996年頃から入学者数が増加しています。実はこの頃からいじめから不登校になった子どもや発達障害、学習障害を抱えている子どもが通信制高校を利用するようになったのです。

もちろんそれ以前にもいじめや発達障害の問題はありました。しかし、当時はそういった困難を抱えていても無理をして全日制高校に通い苦しみ続け、その結果、うつ病になったり引きこもりとなってしまう子どもも少なくなかったのです。

しかし通信制高校の数そのものが増え、ニュース記事やSNSなどで情報が共有された結果、悩みのある子どもの進路のひとつとして通信制高校が選択されることが多くなっており、それに伴い生徒数も増加しています。

通信制高校はそういった生徒を積極的に受け入れていますので、先生や同級生もいじめや発達障害に理解があるのです。

学校に対する考え方が変わった子供も多い

そのため、学校に対してネガティブな感情しか抱けていない人は考え方が変わったりします。

「まわりと同じにしなければいけない」というストレスも通信制高校にはありませんので、わずらわしい人間関係にエネルギーを費やすことなく、知的好奇心を満足させてくれる環境が整っています。

スポーツや芸能活動などのやりたい事に専念できるから

最近はスポーツや芸能活動に専念するため、通信制高校を選択する人も増えています。

というのも通信制高校はスクーリング(登校日数)が週に2回~年に数回と少ないため、高卒資格を目指しつつ夢を叶えるための練習やレッスンが可能なのです。

また、学校によってはスポーツ、芸能、eスポーツなど生徒の夢や目標を叶えるコースを設置しているところもあります。

プロになる夢の練習をしつつ、同じ志を持つ友人と出会える機会も増えるでしょう。

勉強以外のことも学べるから

前述した通り、通信制高校では勉強以外の専門的な知識と技術を学べるチャンスも少なくありません。

スポーツや芸能活動だけでなく、漫画、アニメ、イラスト、声優といった若者に人気の講座もあります。また、美容、ネイルなどの資格を在学中に取得できるコースもあり「手に職を付けたい」という生徒に人気です。

また、起業プロジェクトなど社会勉強にもなる授業を実施している通信制高校もあるなど、今のこの多様性の時代にマッチしているからこそ生徒数が増加しているのでしょう。

自宅学習を基本とする通信制高校に対して、社会とのつながりを見失ってしまうのではないかと不安に思う人もいるでしょう。しかし、通信制高校だからこそ可能な先進的な取り組みも多く、全日制高校ではできないような体験をすることも期待できるのです。

通信制高校の生徒数ランキング

  • 1位:N高等学校 約15,000人
  • 2位:クラーク記念国際高等学校 約11,000人
  • 3位:学校法人KTC学園 屋久島おおぞら高等学校 7,600人
  • 4位:第一学院高等学校 6,200人
  • 5位:星槎国際高等学校 5,300人
  • 6位:科学技術学園高等学校 約3,600人
  • 7位:ヒューマンキャンパス高等学校 約3,600人
  • 8位:NHK学園高等学校 約3,500人
  • 9位:ルネサンス大阪高等学校 約2,200人
  • 10位:向陽台高等学校 2,180人

こちらが通信制高校の生徒数ランキングです。

もっとも生徒が多いのはニュースになることも多いN高等学校でした。

2位は1992年に開校して以来、通信制高校の中で高い人気を集めているクラーク記念国際高等学校でした。

ただそれ以外の学校も数百ある通信制高校の中でTOP10の生徒数をほこるだけあり、非常に評価の高い優秀な学校ばかりです。

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通信制高校の生徒数が増加している理由まとめ

少子化の中で閉校する全日制高校、定時制高校がある一方で、生徒数が増加し続けている通信制高校には他の学校では満たせないニーズがあります。

例えば、基本的に通信制高校には集団生活はありませんので、団生活に強いストレスを感じてしまう人でも学び直すことができるでしょう。

もし、まったく集団生活がなくなってしまうことが不安でも、登校日数は任意なので週に2~3回程度に設定することができます。全日制のように全員が同じでなく、個人に合わせた多様性があるのは通信制高校の特徴でしょう。

また、学習に関しても通信制高校は1人1人の理解度に合わせてマンツーマンで進めてくれる所も多いので、「授業についていけない」「授業が簡単すぎる」ということもありません。

中学レベルのことから学び直すのも、大学レベルの知識に触れるのも、どちらも可能なのです。

このような魅力があるからこそ、通信制高校の生徒数は増加を続けていると考えられます。まずは無料の資料請求などをしてみてはいかがでしょうか。

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