高校をやめたい・中退したい時に大事なのは親の態度!対処法などを紹介

親子

「高校中退したい」「高校を辞めたい」と子どもに言われて動揺しない親はいないでしょう。しかし、注意したいのが親の態度です。

頭ごなしに否定しても子どもに良いことはありません。むしろ子どもの未来に悪影響を与える可能性が高いです。ではどのように接するのが正解なのでしょうか。

親向け:子どもが高校を中退・辞めたい時に大事なのは親の態度!

親はまず子どもが高校をやめたい理由にしっかり耳を傾ける

子どもに高校を辞めたいと言われたら「せめて高校だけは卒業しなさい!」と、いいたくなる親心はもっともなことです。

就職するにせよ進学するにせよ、最低でも高卒資格がなければ不利になるのも事実です。将来を心配すれからこそ、高校中退をどうにかして阻止したい親御さんも多いでしょう。

しかし、子どもが高校中退したいとまで思い至ったのには、それなりの理由があるはずです。まずは、子どもに「どうして高校中退したいのか」聞いてみるようにしましょう。

もちろん望む返事が帰ってくるとは限りませんが、歩み寄る親の態度は大事です。子どもに「自分を否定された」という思いを残さないようにしましょう。

相談した時点で子どもは悩み抜いていますので、ここで対応を間違うと不登校になったり、非行に走るといった悪影響が出てしまう可能性があります。

内容によっては学校の先生に相談する必要がある

もし高校中退を回避したいなら、学校の協力も欠かせません。

子どもが高校中退したい理由を話してくれて、解決が見込めそうなら学校の先生に相談してみるのもひとつの方法です。

内容によっては先生への相談は逆効果

しかし、学校に信頼できる先生がいないこともあるでしょう。特にクラス内のいじめが原因の場合、先生に相談すると隠蔽されたり、先生が首謀者を怒った結果より陰湿になって子どもがより傷つく可能性もあります。

実際、そのようなケースから子どもが命を断ってしまった…という例はキリがないほど多いです。

また、「他にやりたいことがある」「この学校に行きたい」など。高校中退したい理由がそもそも学校とは関係ないというケースもあります。この場合、どうしても中退を避けられないこともあるのです。

高校中退後の進路を親子で話し合う

どうしても高校中退をしなければいけない場合、親としては残念なものです。「育て方を間違えたかもしれない」と、落ち込むこともあるでしょう。

しかし、親以上に子どもは不安に思っていることを忘れないでください。高校生といってもまだまだ大人への道のり半ばです。

親の態度が不安定ではますます子どもを不安にしてしまいます。無理をしてもドンと構えるようにしましょう。

ただ親子で不安に思っていても未来はひらけません。高校中退後の進路について、できるだけ具体的に親子で話し合うようにしましょう。

子ども向け:高校をやめたい方によくある質問とアドバイス

「学校をやめる」というのは世間一般的に「良くないこと」と思われているため、高校をやめたい気持ちがあっても迷ってしまうでしょう。

また、将来の自分にどういったリスクがあるのか、社会に出たときに困ることがあるのかなどいろいろな不安もあると思います。

新しい道に踏み出すときはどんなことでも迷いや不安が生じるものですが、人生を左右する可能性がある「高校中退」を安易に決めてしまうのは得策ではありません。

ここでは、高校をやめたい人が持つ質問に対するアドバイスをしていくので、迷いや不安を解消してか、今一度高校を中退するべきかしっかり考えてみてください。

Q1:将来どんなことで困りますか?

A:高卒以上で募集している仕事につけなくなります

もし、今本当にやりたいことがあって、それを一生の仕事やライフワークにしていくのであれば困ることはないでしょう。

しかし、高校の人間関係や学業が面倒、勉強についていけないなどの理由であったり、将来何をしたいか決めていない状態で中退すると困る可能性はあります。

今は昔ほど学歴を重視する会社は多くないものの、それでも応募条件として「高卒以上」を挙げる企業も多いですし、そもそも日本では社会の根底に「高校を卒業しているのは当たり前」という意識がまだ根付いています。

もちろん学歴不問の職場はありますし、最近の流れを見ていると将来的にはこの考え方が変わっていく可能性はありますが、少なくとも現時点では高校中退だと自分がやりたい仕事が見つかっても応募の段階でNGになることがあるのです。

中退しても高卒認定や通信制高校での卒業という選択肢もある

しかし、高校を中退しても高卒認定の資格を取ったり、通信制高校などを利用して高卒資格を取ることも可能です。

そのため、高校をやめたとしてもその後の選択肢次第では将来への影響を抑えることができます。

Q2:せっかく入学したのにやめるのはもったいないですか?

A:もったいないのは間違いありません。

高校の入学には入学金や授業料、教科書代や制服代などたくさんの費用がかかっています。また、合格するためにた時間を使って勉強しているはずですので、やめてしまうとお金や時間がもったいないのは事実です。

しかし、いじめなど様々な理由があって「やめたい」と思っている場合、入学のためにかけた費用や時間のことを気にする必要はないでしょう。

「行きたくない」「やめたい」というネガティブな気持ちのまま、我慢して高校に通っても吸収できるものや得られるものはほとんどありません。

何も進展しないままお金と時間を無駄に使ってしまうことになりますし、いじめなどがあった場合は無理に通い続ければうつ病などになってしまう可能性もあります。

大事なのはやめた後の選択肢です

今まで使ったお金や時間にこだわるより、これからどういった未来にしていきたいのか、そのためにお金や時間を使うべきです。

過去を振り返って「もったいない」と足踏みしている時間のほうがもったいないので、もう一度やめたい理由や将来のことを真剣に考えてみてください。

何歳であっても今が人生で一番若い瞬間ですから、その大事な時間を有意義に使うことが大切です。

過去に支払ったお金や使った時間は「無駄」ではなく、「高校は自分に合っていなかった」、「新しい道に進むべきだ」と気づくための勉強代と考えれば良いでしょう。

Q3:高校をやめることは「逃げ」になりますか?

A:高校をやめると「逃げた」と思われることはあるかもしれません。

確かに、勉強するのが嫌でやめるのであれば「勉強から逃げた」、友人関係のトラブルであれば「人間関係から逃げた」ととらえられる人もいるでしょう。

もともと日本人は「逃げる=悪い・弱い」という考えを持っている人が多いため、「中退してはいけない」と思ってしまいがちです。

しかし、逃げることは悪いことでも弱いことでもありません。社会人になると逃げる方が正解なパターンも多いです。

どんな理由であっても自分がやめたいのであれば、その気持ちを尊重してあげましょう。

逃げたあとでやりたいことを見つけるのも一つの手

たとえ高校から逃げたとしても、本当にやりたいことが見つかって、そこに向かって頑張っていけるのであれば何の問題もありません。

もし勉強が嫌でやめるにしても、その気持ちのまま高校に通い続けたからといって何の得があるのかを考えてみてください。きっとほとんど勉強は身につかないでしょう。

逃げているかどうかというのはあくまでも他人の判断・基準でしかありません。自分の大事な人生を人のジャッジに任せないことの方が大切です。

Q4:もう一度通い直すことはできますか?

A:高校をやめたとしてももう一度通い直すことは可能です。

高校には編入という制度があり、中退をしたとしても違う高校に入学することができます。

中退前に取得していた単位もそのまま引き継げるので、卒業へのハードルもぐっと下がります。

ただ全日制高校では学年ごとに取得しなくてはいけない単位が決まっているため、たとえば2年生の卒業直前に中退した場合であっても、再度2年生から始めなくてはいけません。

そのため、たとえ単位を引き継げても年下の同級生に混ざって卒業を目指すのが厳しく、またやめてしまうという人も少なくないのが実情です。

通い直すなら全日制でなく通信制高校がおすすめ

もう一度やり直したい場合は、全日制高校でなく通信制高校に通うのがおすすめです。通信高校でも単位は引き継げますし、ほとんどが自宅での学習になるので周りや年齢を気にせず通えます。

全日制高校に通い直す人もいますが、周囲と年齢が違うので浮く、授業は同じなのでまた勉強についていけなくなる、再度不登校になるという方が非常に多いためあまりおすすめはできません。

一方で通信制高校は中退した人を積極的に迎え入れているので、通いにくいと感じることは少なく同じ境遇の人との出会いもあります。

実際、高校を中退した後に通信制高校に転入・編入するは非常に多く、定時制高校に転入する人より3倍以上多いとも言われています。

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Q5:学校に行くのが嫌でやめたいのですが良いのでしょうか?

A:良いです。ただ、自分が「なぜやめたいのか」「やめてどうするのか」を考えることが重要です。

「やめたいからやめる」こと自体は悪くないのですが、やめたい理由に向き合わなくては、違う道に進んでもまた「やめたい」という理由で挫折してしまう可能性があります。

また、やめた後のことを考えておかないと、自分の人生における大事な時間を無為に過ごすことになります。

理由や今後といっても、決して壮大な夢を持ったり大きいことをしなければいけないわけではありません。

たとえば学校に通うのが面倒であれば通信制高校に編入する道もありますし、働きたいのであれば定時制高校に編入して働きながら学校に通っても良いでしょう。

Q6:もうひとりで生きていける気がするんですが、難しいでしょうか?

A:高校に通える年齢であれば一人で生きていくことは十分に可能です

今は最低賃金も昔より引き上げられていますし、アパートを借りるにしても保障会社を通せば連帯保証人不要なので、苦労はしますが一人で生きていくことは可能です。

実際、高校生の年代で一人暮らしをしている人、社会に出て働いている人は数多くいます。

しかし、親元を離れて本当にひとりで生きていけるのか、その方が自分に取って良い道なのかどうかは今一度確認してみましょう。

お金などの面での苦労は避けられないです

親元を離れた後の仕事はアルバイトを想定している場合、収入はどうしても不安定になりますし、ケガや病気で働けなくなる可能性もあります。

そしてもし病気などで収入がなくなったとしても、家賃や光熱費などの固定費は支払わなくてはいけません。

また、高熱で動けないときに一人でどうやって病院に行くのか、食事はどうするのかなどの問題もあります。

もちろん収入と支出もしっかり算出しておく必要があります。特に支出に関しては家賃と光熱費、食費だけでなく、保険や税金などの支払いも発生するので、思っている以上に一人暮らしにはお金がかかります。

こういったシミュレーションをしても、「絶対にひとりで生きていける」というのであれば大丈夫かもしれませんが、人に頼らなくてはいけない状況になる可能性があることは覚えておきましょう。

高校をやめたい子どもにはどんな進路がある?

私を含め親世代には「高校中退=人生の敗北」のように思う人も少なくありません。しかし、そのような思考は親の態度に出てしまうものです。

時代は変わっており、現在は高校を中退してもその後の対応やスキル次第では様々な未来があります。

まずは「高校中退しても人生まだまだこれから!」と、ポジティブに考えましょう。実際、高校中退しても次のようにさまざまな進路があるものです。

海外留学をする

これはコロナが落ち着くまでは少々厳しいですが、高校中退した人の中には「日本の学校は合わないと感じていた」という人も少なくありません。

実際、海外の高校に行くと人が変わったように明るくなったり、良い意味で変わったという子はたくさんいます。日本の学校の空気は世界からみてもかなり独特です。特に高校まではその傾向が顕著です。

そのため、日本の学校が合わない、やめたいと感じる子どもは実は海外の学校だと快適という人が多いのです。

しかし、当然のことながら海外留学にはお金がかかります。また、学校によっては海外の高校を卒業しても日本では高卒にならず、最終学歴は中卒となる点に注意してください。

帰国子女枠で大学受験も可能ですが、希望校で実施しているとは限りません。海外留学をする場合は学校選びは慎重にして下さい。

一部の通信制高校では転入で全日制高校での単位を引き継ぎつつ、提携している海外の高校に留学することで、国内と海外両方の高校卒業資格を得られる高校もあります。

海外留学を検討する場合はそのような通信制高校を選ぶのがおすすめです、

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中卒でも通える専門学校に行く

専門学校は基本的に高卒でなければ入学できませんが、一部、中卒を受け入れている場合もあります。

ただし、中卒でも入学可能な専門学校は全国で500校ほどと決して多くはありません。東京だと何校かありますが、地方では通える範囲にひとつもないということもあるでしょう。

また、中卒で進学できる専門学校は理容・美容、調理師、准看護師、スタイリスト、自動車整備などの一部ジャンルに偏っています。

もしこのような分野に興味がない場合は別の道を探す必要があるといえるでしょう。

高認を取得してから大学を目指す

大学の入学試験にチャレンジするには高卒資格が必須です。しかし、高校中退でも高卒認定試験(高認)を合格すれば大学受験を受けることができます。

しかし、ここで注意したいのは高認はあくまでも高卒と同程度の学力があることを証明するだけのもので、高等学校卒業資格とは別物という点です。

もし大学受験に失敗したり、大学中退するようなことがあれば、最終学歴は中卒となってしまうのです。

また、高認は年に2回しかチャンスがない、試験合格には全ての科目で合格が必要になるなどそれなりに難易度が高いです。

通信制高校へ転入して高卒資格を取る

高校をやめたい理由が「今の高校が嫌だ」「通学するのが面倒くさい」「勉強が嫌だ」「他にやりたいことがある」といったものである場合、一番おすすめなのが通信制高校への転入です。

通信制高校は文字通り通信教育がメインとなるので、学校に通う必要がほとんどありません。コースによりますが、年に数回程度の通学でいい学校もあります。

なのでいじめや面倒な人間関係もありません。勉強も少人数制~マンツーマンを採用しているので、個人に合わせて進めてくれます。分からない部分があれば分かるまで教えてもらえます。

そしてなにより必修科目の勉強だけでなく、美容やネイル、アニメ、声優。漫画。芸能、スポーツ、eスポーツといった様々な専門コースがあり、自分の好きなことを学ぶことが可能です。

もちろん卒業すれば全日制と同じ卒業資格を得られますし、就学支援金制度を使えるので学費もほとんどかかりません。

制服代などがない分、全日制より安いケースもあるくらいですので、高校を辞めたい場合におすすめの選択肢となっています。

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通信制高校は自分のペースで勉強できる

通信制高校は学年制ではなく単位制です。高校課程の単位を自分のペースで取得して卒業することができます。1年に取得しなければいけない単位数が決まっている学年制と違い、単位を落としても留年するというようなこともありません。

卒業には少なくとも3年間在籍していなければいけませんが、子どもへの負担は全日制よりもはるかに少ないです。

高校を中退・辞めたい子どもが通信制高校を選ぶポイント

高校中退者にとって通信制高校は最適の進路といっても過言ではありません。しかし、通信制高校と一口にいっても特色はさまざまなので、それぞれのご家庭におすすめの学校は異なります。通信制高校を選ぶ際のポイントについて解説します。

学費が負担になりすぎない学校を選ぶ

通信制高校にも公立と私立があり、やはり公立の方が学費はリーズナブルです。公立なら年間2万円~3万円程度の学費ですみます。

就学支援金制度を使えば実質無料となるケースもあります。

経済的な理由から高校中退せざるを得なかったという場合も、通信制高校なら勉強を続けることができる可能性が高いです。

私立の場合も就学支援金を利用すれば負担が数十万円ほど軽くなることが多いです。

参考:文部科学省

私立は通学回数が少ないので働きながらでも通いやすい、サポートが私立より充実しているなどメリットも豊富です。

実際に通っている生徒のSNSやブログを調べる

通信制高校の教育方針は多種多様です。学校の公式サイトには校訓、教育方針などの記載があるので、必ず確認するようにしましょう。

また、それと合わせてやってほしいのがその学校に在籍している生徒のブログ、SNSなどを探して確認するというものです。

学校側の説明は基本的に良いことしか書いていませんが、SNSやブログなら生徒の生の声を聞くことができます。

全日制高校の中には生徒のSNSやブログを禁止している学校もありますが、通信制高校にはそのような規制がほとんどないので見つけやすいです。

支援会に通信制高校について問い合わせる

高校中退者、高校中退を考えている人のための支援会というものがあるのはご存知でしたか。

NPO高卒支援会では高校中退、不登校、引きこもりなどの子どもの救済をめざす活動を行っています。

高卒支援会のサイトを見てみると通信制高校の鹿島学園の紹介などがあります。実際に通信制高校を卒業して、現在スタッフとして活動している大学生のサポートを受けることも可能です。

どんな通信制高校があるのか、通信制高校での生活はどのようなものになるのか気になる方は、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

子どもが高校を中退・辞めたいと決めた時の親の態度まとめ

子どもに急に「高校中退したい」といわれて、慌てない親はいません。しかし、一度子どもの気持ちとじっくりと向き合って下さい。

もしかしたら受験を頑張って合格した高校かもしれませんし、親としては「中退なんてもったいない」という気持ちもあるでしょう。

しかし、無理をして高校に通わせては子どもを傷つけてしまう可能性もあります。

今は親世代よりも選択肢が増えており、高校中退をしても通信制高校などを利用して高卒資格を取得すれば、どんな大学にも入学できます。通信制高校から東大に合格した人もいます。

逆に全日制高校をなんとか卒業したものの、無理がたたってうつ病や引きこもりになった子どもはたくさんいます。

子どもにとって高校は人生を踏み出し、進んでいく際の通過点の一つです。無理をさせた結果うつ病などになり数年間子どもを苦しめるより、通信制などで無理なく高卒資格を取得させた方が子どもの未来のためになるでしょう。

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